足のむくみになる原因は病気？糖尿病や腎臓が関連するってホント？

通常の足のむくみと病気が原因の場合の違いは？

夕方になると靴がきつくなったり、ふくらはぎがパンパンに張ってしまったりということは、女性の多くが経験することです。

このような足のむくみは、一晩寝ると回復するのが普通です。

むくみは健康な人でも日常的に経験しますが、病気が原因となっている場合もあるため、注意が必要です。

このような場合は、病気が原因となっている可能性があります。

足のむくみの原因は腎臓の病気かも！？

足のむくみと腎臓の関係

足のむくみと、体の中の老廃物を排泄する役割を持つ腎臓には、深い関係があります。

腎臓は、塩分と水分の排出量をコントロールすることによって血圧の調整もしているため、腎臓の働きの低下によって高血圧になることもあります。

また、腎臓には、体内の体液量やイオンバランスを調節したり、体に必要なミネラルを体内に取り込むという役割もあります。

そのため、腎臓の機能が低下すると、体液量の調節がうまくいかなくなり、足がむくみやすくなるのです。

腎臓病がむくみの原因となる場合も

足のむくみがなかなか治らない場合、原因として考えられるのは、腎不全やネフローゼ症候群などの腎臓の病気です。

腎不全とは、腎臓の機能が正常な状態から30％以下に低下した状態です。

腎不全では腎臓の機能が障害により、様々な症状が起きますが、その一つとして、尿の出が悪くなるため、体内に水分が滞留し、むくみが発生します。

また、ネフローゼ症候群は、腎臓の中にある糸球体（毛細血管のかたまり）に障害が発生し、血液中のタンパクが糸球体から尿にろ過されて、血液中のタンパクが減る状態です。

血液中のタンパクの濃度が低下すると、血液中の水分や塩分が血管の外に移動して、血管外に滞留した水分や塩分により、むくみが発生します。

むくみの他に、だるさ、尿の泡立ち、体重の増加などの症状がみられることもありますが、症状がほとんど認められず、健康診断で初めて発覚するという場合もあります。

一晩寝ても、むくみが改善されなかったり、足のむくみや顔のむくみがひどくて気になるという場合は、早めに病院に行って相談してみましょう。

糖尿病腎症がむくみの原因の可能性も！

糖尿病の方に、むくみが発生した場合は、糖尿病の三大合併症の一つである「糖尿病腎症」が疑われます。

糖尿病腎症とは、慢性的な高血糖によって腎臓がダメージを受け、尿をうまく作ることができなくなり、体内に水分や老廃物が溜りやすくなる状態です。

実は、糖尿病腎症は、糖尿病患者のうち、30％～40％という高い確率で発生している合併症なのです。

糖尿病腎症でむくみの症状がある場合、病気が進行している可能性が高く、さらに悪化すると人工透析が必要になる場合もあります。

糖尿病の方や血糖値が高めの方で、むくみがなかなか治らない、むくみがひどくて気になるという方は、早めに病院に行って医師の診断を受けましょう。

薬の副作用で足がむくむ場合もあり

薬の副作用が原因となって、足がむくむ場合もあります。

むくみの原因として考えられるのは、高血圧の薬、ホルモン剤、糖尿病治療薬、鎮痛剤などです。

これらの薬を飲み始めてから、むくみがひどくなったという場合は、早めに医師に相談してみましょう。

足のむくみがひどい場合の対処法は？

むくみがなかなか改善されない、普段よりもひどいという場合は、早めに病院に行って診断を受けることが一番大切です。

また、むくみをこれ以上、悪化させないためには、塩分を控えめにするとよいでしょう。

また、水分不足もむくみの原因となるので、むくみを悪化させないためには水分補給も大切です。

一気に大量の水を飲むこともむくみの原因となるため、コップ1杯程度の水を、1時間おきくらいに飲むことをおすすめします。

水は冷たい水ではなく、常温の水がベターです。

足のむくみの原因として考えられる腎臓の病気や糖尿病腎症まとめ

今回は、足のむくみの原因として考えられる腎臓の病気や糖尿病腎症などについて、ご紹介しました。

むくみは多くの方が経験することなので、ひどくなっても見過ごしてしまいがちですが、一晩寝ても改善されないむくみや、ひどいむくみなどが気になる場合は、病気が原因となっている可能性もあります。

早めに病院に行って相談することが何よりも大切です。